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2018/6/16 或る女(前編) [読む]


或る女 1(前編)

或る女 1(前編)

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2012/09/27
  • メディア: Kindle版


著作権が切れているらしく、Kindleで無料で読める。
文庫本は1冊だが、Kindle版はなぜか前編・後編に分かれている。

主人公の葉子は、美しすぎる若い女性。
自分のものにしたいという男が後を絶たない。
葉子自身、自分が男の羨望の的であることを十二分に自覚している。
魅力を振りまき、男を十分に引き付けておいて、冷たく離れていく。
それを楽しんでいる。
あるとき、自分に近寄ってきた男に、葉子の母親が好意を持った。
そのとき、葉子は母に対する対抗心から、母から奪うようにその男といっしょになった。
しかし、結婚してみるとそれまで葉子の言いなりになっていた男は豹変し、自分勝手に振る舞うようになった。
二人の間に生まれた女の子を連れて葉子は家をでる。

そのあと、葉子は単身、船でアメリカへ渡航する。
船の中でも、乗り合わせた大学教授夫妻よりも自分が注目を浴びるように振る舞ったり、男を弄んだり。
その船の事務長になぜか葉子は本気で惹かれてしまう。
アメリカには母が決めた再婚相手の男性が待っていたが、葉子は仮病を使って、渡航した船から下船せず、そのまま日本へ戻ってくる。

前編はここまで。

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2018/5/4 その日のまえに [読む]


その日のまえに

その日のまえに

  • 作者: 重松 清
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/08/05
  • メディア: 単行本


今回は、ハードカバーの中古本で読みました。
短編が7つ。
身近な人が若くして他界する。死ぬ人と見送る人の気持ちを描く。

ひこうき雲
朝日のあたる家
潮騒
ヒア・カムズ・ザ・サン
その日のまえに
その日
その日のあとで

後ろの3編はひとつのストーリーになっています。

昨日の憲法記念日に護憲、改憲の論争をしていましたが、
最近、何を言っても嫌われる安倍総理が主張している、「自衛隊を憲法に明記」は個人的には賛成です。
改正反対派の考え方にも2通りあり、
自衛隊は違憲であり、解散すべきであるというのなら少なくとも理屈は通っています。正しい日本語です。
一方、自衛隊は容認するが、憲法は今のままで、という人がいます。どうでもいい、現状のままでいいという意味かもしれませんが、現憲法では「戦力は保持しない」と書かれていますので、戦艦や戦闘機を保有しているのは明らかに違憲です。
歴代の政権は、憲法を拡大解釈して合憲と主張してきたのです。これを認めるのなら、拡大解釈すれば、なんでもできることになってしまいます。
自衛隊を憲法に明記したとしても、その活動範囲をきっちりと線引きできるとは限りませんが、今よりははっきりすると思います。


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2018/4/7 行人 [読む]


行人 (新潮文庫)

行人 (新潮文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1952/03/24
  • メディア: 文庫


これは夏目漱石の小説のなかでも難解な方だと思います。
主人公は二郎で、兄夫婦、父母、妹(お重)、お手伝いさん?のお貞と一つ屋根の下に暮らしている。
兄は完璧主義の学者で、嫂は兄に当たり障りないように応対するが、それが兄には気に入らない。
兄は、嫂が自分より二郎を好いているのではないかと疑う。
最終場面は実に難解な文章であるが、兄が言うには、女性は結婚すると変わってしまうという。
お嫁に行く前のお貞は兄にとって理想的な女性像であるが、嫁にもらった嫂はそうではない。
嫁に行った後のお貞と、嫁に来る前の嫂がどうだったかは全く触れられておらず、別人の結婚前と後から推論しているところがおもしろい。
女はミステリーという点は同感できる。
夏目漱石の小説はミステリーだと思うが、現代ミステリーと違って種明かしがない。
どの話も、
え! ここで終わり?
という終わり方なのである。

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2018/3/3 医学生 [読む]


医学生 (文春文庫)

医学生 (文春文庫)

  • 作者: 南木 佳士
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1998/07/01
  • メディア: 文庫


著者は秋田大学医学部の2期生のお医者さん。
ご自分の経験を4人の登場人物に投影する。
小説というよりも日記風です。
ちょっと秋田大学を馬鹿にしすぎ。自虐的なところがあります。
これから医者をめざす人には参考になるかもしれませんが、今から40年前の話なので、大学の教育内容もずいぶん変わっていると思います。
私は作者と同時代なので懐かしく読みました。

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2018/2/24 門 [読む]


門 (新潮文庫)

門 (新潮文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1986/11/29
  • メディア: 文庫


「それから」の続編ととらえられている。
登場人物や背景は異なり、小説としては独立している。
前半では、仲の良い夫婦、宗助と御米の生活が描かれる。
夫婦には子がなく、3度も流産、死産していた。
御米が易者にみてもらうと、「人に対して済まない事をした覚えがあるため子供ができない」と言われる。
そこから話は過去に遡る。
京都大学学生時代に同級生の安井が妹だと紹介した女性、その女性が宗助の妻、御米である。
その経緯の描写はないのだが、宗助が御米を安井から奪って、大学もやめて広島へ移ったと読める。
その後、東京へ転居した夫婦は、借家の家主である坂井と親しくなる。
ある日、蒙古にいる坂井の弟が坂井の家に来るので、会ってみてくださいと誘われ、そのとき、いっしょに仕事をしている安井も来ることを告げられる。
思わぬ偶然で安井の名前がでたことに宗助は動揺し、当日は一人で仕事帰りに酒を飲み、坂井への訪問を避け、その後、鎌倉の寺へ出向く。
寺で修業を試みるも成果なく帰宅し、御米にも話すことができず、悶々とする。

「それから」でもそうだったが、現代小説と異なり、いわゆる濡れ場や修羅場の具体的な描写がなく、心理的な描写だけで進んでいくのが夏目漱石の小説である。そこが読者からするとやや物足りない気がしないでもない。
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